東京都葛飾区新小岩2-19-15 TEL.03-3651-6500

  大腸内視鏡日帰り手術
endoscope これまで「ポリープをとる」というと、地域の基幹病院や大学病院ですら2泊3日、短くても1泊入院して行われているのが実状でした。しかし最近では患者さんの精神的、経済的負担、および医療費節約の目的もあり「日帰り手術」が推奨されています。では本当に入院しなくても大丈夫なのでしょうか?当然の事ながら、ポリープの大きさ、形また数にもよりますが、基本的には「入院は必要ないもの」と考えています。経験を積んだ内視鏡専門医が慎重に行えば、事故はほとんどありません。もちろん万が一の緊急事態に対応するだけの設備と後方病院の確保が必要なのは言うまでもありません。 当院では大腸内視鏡を使って、ポリープや癌を切除する時には、どんな形のものであっても、まずポリープの直下に生理食塩水を注入し病変部十分に盛り上げてから、切除します。これによって、不十分な切除やポリープを灼くときの熱が腸壁に伝わらないようにしているのです。「手間は掛かっても安全で確実に」が一番大切です。生理食塩水の注入やポリープを切除するときには痛みなどは全くありません。また切除後には必ずその切除断端を「止血クリップ」で縫合してしまいます。これによって、術後の出血や腸に穴が開く(穿孔)をいう事態を大幅に減らすことができます。

 当院で行った実際の症例

early stage of colon cancerearly stage of colon cancer
early stage of colon cancerearly stage of colon cancer

pic.1「S状結腸にできた隆起型の早期大腸癌」
pic.2「病変部の直下に色素液を混ぜた生理食塩水を注入したところ」
pic.3「病変部を切除したところ」
pic.4「切除断端を止血クリップで縫合したところ」

 質問コーナー

1、「日帰り手術」の費用はいくらくらいかかるの?

胃や大腸の内視鏡的ポリープ切除術は全て保険適応となっています。2002年4月の改定で費用は若干安くなりましたが、ポリープの出来ている「場所が何カ所か?」(ポリープの個数は関係ありません。)によって異なります。「盲腸」、「S状結腸」、「直腸」はそれぞれ一カ所、「上行結腸〜横行結腸〜下行結腸」はどこに何個出来ていても一カ所です。ちなみに一カ所であれば大体14000円(負担率2割の方)〜21,000円(負担率3割の方)。場所の数が増えると、一カ所について1,800〜2,700円ほど増えます。また、静脈麻酔を併用した場合には、さらに1,200〜1,800円ほど増えます。また手術の時間は、ポリープの数や出来ている場所にもよりますが、10分から30分くらいで終わります。

2、「日帰り手術」の後は普通の生活でいいの?

 あくまでも手術なので、切除当日は自宅で出来るだけ安静にしていて下さい。アルコールは1週間は禁止。タバコは別に構いません。食事は便が硬くならないように、線維質の多い食事を避け、水分を多く摂って下さい。当日は流動食やお粥程度がいいでしょう。力仕事、スポーツなども1週間ほどは控えて下さい。日常生活はまず大丈夫です。出血は術後3日以内、穿孔は7日以内に最も多いとされています。

3、合併症はないの?

 日本内視鏡学会の最も新しい報告(日本消化器内視鏡学会誌:2000年3月)によると、消化器内視鏡関連(胃、大腸、胆管など全てを含む)の偶発症は1993年から1997年の5年間で0.018%(18人/10万人)と報告されています。偶発症のうち、前処置(咽頭麻酔、鎮痙剤など)によるのもが0.0014%(1.4人/10万人)、胃、大腸内視鏡検査自体によるものが、それぞれ0.007%(7人/10万人)と0.040%(40人/10万人)です。
 また大腸ポリープ切除(当院で施行している粘膜切除術)では0.139%(139人/10万人)と報告されていますが、ポリープ切除の偶発症のうち多いものは出血と穿孔(腸に穴が開くこと)です。出血は多くの場合、内視鏡を使って止血をすることが可能です。出血量によっては輸血や止血が出来ない場合には手術になります。穿孔の場合、小さいものであれば、食事をとらずに抗生物質の投与と安静で治ることがありますが、多くの場合は手術になります。
 当院ではこれらの発生を防ぐべく、必ず切除断端をクリップで縫縮しています。また、東京都保健医療公社東部地域病院(葛飾区亀有)、同愛会病院(江戸川区松島)などと連携をとっており、万全の対応が出来るようにしています。

 その他、ピロリ菌、潰瘍性大腸炎、クローン氏病など、ご質問があればなんでもメールで送って下さい。可能な限りお答えいたします。